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ニコノスの写真日記

フィルムとデジタルの狭間からお送りします。毎日写真を撮って気付いたことを書くブログ。スナップ、ポートレートが大好き。twitter: @nikonosf

Fuji Acros増感現像 snap

始めっからお金の話で恐縮でありますが…

2016年12/20現在、一番安いモノクロはNeopan Acros100。

 

 

カラーに限って言えば一般用とプロ用フィルムの差は歴然だ。プロ用の方がきめ細かいし、色再現も自然だ。もう悲しくなるくらいの差。

でも、アクロスは私の要求に大方答えてくれる。今までの課題は、常用とするには感度が低すぎること、微粒子すぎる(キレイすぎる)ことであった。自家現像を始めてから、現像液スーパープロドール増感に対応すると知って、試してみたら上手くいったのでご報告。

ISO100→200のつもりで現像した。

SPD1:1希釈 22℃ 8分30秒 

 

Camera:Bronica EC-TL

ブロニカの絞り優先オート、かなり便利でクセになる。

 

f:id:cantonponeys:20161220064742j:imageZenzanon100/2.8 開放 オート露出
f:id:cantonponeys:20161220064752j:imageZenzanon100/2.8 f4 1/500

猫の可愛さに溺れて、串刺し構図。「首切り」「串刺し」に気を付けようと考えるのだけど、何故かやってしまう。
f:id:cantonponeys:20161220064809j:imageZenzanon100/2.8 開放、最短 オート露出
f:id:cantonponeys:20161220064819j:imageZenzanon100/2.8 f5.6 オート露出
f:id:cantonponeys:20161220065045j:imageNikkor-O 50/2.8 f8 オート露出

 

昨日撮ってすぐ現像した。替えのフィルムが1本しか無かったので、
f:id:cantonponeys:20161220070231j:image急遽お店で購入。高い…好きだけど。

調子によるが、6×6の12枚撮りだと1日平均1本は消費するので自家現像せねば、おいそれと外食できない。


今回の結果でとりわけ気に入っているのは、増感によって粒子が荒くなったこと。森山大道になりたいワケではないけれど、街を撮るときモノクロは爽やかではいけない。もっとねちっこい方が、しっくり来る。

 

 

何かしら参考となれば幸いです。

シャッター音とカメラ

友人が知らぬ間にNikon F3を手に入れていた。レンズはAi50mm f/1.4S。filmphoto仲間が増えて嬉しい。

 
f:id:cantonponeys:20161214061841j:image

撮影2本目にしてフィルムの巻き戻し方がわからない…と私のところへ駆け込んできたホヤホヤの初心者だ(1本目は写真屋で出してもらったらしい)。

F3/T+モータードライブでフィルムデビューという、かなりゴツい組み合わせなのだが、これには理由がある。

 

買ったときについてきたけど、使い方がよく分からない、と聞いて私は彼女にこのセットを売った店員を密かにケイベツした。聞かなかったのは良くないけど、一目でわかるほどの初心者に使い方さえ教えてくれないのか…⁉

押せば写るようなカメラを買ったならまだしも、F3チタンでこの対応…聞いたら私もよく行くお店だったので、余計ガッカリ。

 

極めつけは、ISO400をISO200の設定で撮ってしまっていて(私が気付いた)、減感現像をしたけど真っ白だったという悲劇。(※16/12/18修正)

 

「今の若い人はファッションでスチルやってるからねェ…」なんて言われたくない。どんな気持ちでわざわざフィルム使って撮ってるか、分かってくれなくてもいいけど、悔しい。せめて温かく見守って欲しいのです。

 

まあ、怒ったって始まらない。楽しもうじゃないか、と単3電池8本を入れたモータードライブを装着(←電池蓋の隣にある黒い蓋をコインで外す。外した蓋は電池室のスキマに入れる)し、百科事典みたいに大きくなったF3を渡す。

 

N「シャッターおしてごらん」

 📷✴ジャキーン‼

けっこう驚いていた。

もっと驚いていたのは喫茶店にいた他のお客。

F3+モードラの音はこれまた秀逸で、iPhoneカメラの音声をそのまま重厚感アップした感じの音が甲高く響く。その音量も半端じゃないのだ。

私は大好きだけど(F6のより好きかも)。

 

外へ出てまもなく「重すぎ」と言ってモードラを外して撮りはじめた彼女。ただでさえ重いチタンボディにモードラはカッコいいけど、写真散歩やスナップには当然ながら向かない。

最大の利点は巻き戻しが電動で済むので楽ってとこかな。

 

その日は1日、カメラの使い方を教えながら写真散歩していた。F3のシャッター音が、ちょっとだけうらやましくなった。

うまく撮れてるといいな。
f:id:cantonponeys:20161214062253j:image

川島小鳥のZINEに夢中。

 

 

シャッター音って大事だと思うんですよ。

カメラの声ですね。

「いま、写真撮りましたよ」という合図でもある。人を撮るときは撮影のリズムも作ってくれる。こういう場合は大きいシャッター音の方がカンジ出るよな。暴力的なシャッター音は、もはや快感だ。

スナップをするときは2眼レフをはじめとするレンズシャッター機とか、ライカに代表される布幕フォーカルプレーンで、ミラーのないものを勧める。耳を澄ませないと聞こえないほど音がほとんどしないからで、余計な悶着を起こさずに済む(ライカを使いノーファインダーで撮っても怒鳴られることはある。念のため)。

布幕フォーカルプレーンといえど、Pentax SPやNikomatなどの一眼レフはミラーの動作音があるので注意が必要。

 

自分が何を撮りたいかわかったら、どんなシャッター音のものが合うか、考えてカメラを選ぶといいだろうし、別に買ってから考えてもいい👍

 

カメラの外観とか、シャッター音は変わらないから、自分がカメラに合わせる、多少ハードにソフトを合わせていくことになる。

長く使っていると、家族や恋人のそれと同じく耳の奥に浸透してくるから、異変があれば即座に気付くことができる。

以前、プログラムオートで撮っていたF6のシャッターを異常に速く感じ、何でだろと思い確認したら、DXコードの読み取りエラーでISO3200になっていた。そりゃ、高速で切れるはずだ。

シャッター音によって、だいたい何分の一秒で切れたな、とわかったら慣れた証拠。

 

機械式なんかだと、使い込むほどに滑らかになっていくので、また別の楽しみがあるのだ。

精密に作られ、大事に使われてきた機械は、動くときにヌメヌメした感じがして、シャッターにも無駄な衝撃がない。あらゆる不便さに耐えてまで使いたいと思わせる魅力がここにある。

 

軽快に、あるいは豪快にシャッター音を響かせながら撮影するのは、毎日撮っている慣れたカメラであっても楽しいのだ。

 

もし、ワケあって好きなカメラとお別れすることになっても…街中でそのシャッター音を聞いたとき、(自分の場合)即座に「あ、F3だ」などと振り向いてしまう。

雑踏のなかでふと聞こえた声で肉親や、好きだった人を思い出すことはないだろうか。

あるいは嗅覚の方がそういう体験は多いかも。中古カメラはそれぞれ、色んな匂いがする。「この匂いどこかで嗅いだことあるような…」と思うとカメラの匂いだったりする。

 

 

中古カメラはそれぞれ個性があって思い出深いのだ。

あなたに、カメラとのいい出会いがありますように…

Lomography Lady Grey400と紅葉

ロモグラフィーのフィルム「Lady Grey」を初めて使ったのでレビュー。

 

 

今までモノクロはブローニーでしか撮ってこなかった。中判モノクロは緻密さにおいて価格を上回るものがあると思う。
f:id:cantonponeys:20161213215638j:imageBronica EC-TL+Zenzanon100/2.8 Acros100/SPD1:1希釈、22℃ 6min

モノクロはシルエットを撮りたくなる。

 

シルエット。

f:id:cantonponeys:20161213220213j:image

F6+Nikkor-H 85/1.8 ladygrey400(以下フィルムすべてladygrey)

 

 

紅葉真っ盛りの小石川後楽園に行ってきた。『"後"楽園は、モノクローム。』なんてシャレてみましょう。 

楽園は、モノクローム。

楽園は、モノクローム。

 

 
後楽園遊園地から徒歩6分。f:id:cantonponeys:20161213221424j:image85/1.8

 

やっぱり撮るとき、モノクロを意識した撮り方になる。こういう石垣なんか「ハマるだろうな」と狙っている。
f:id:cantonponeys:20161213221444j:imageAiAF50mm f/1.4D

 

そこだけ切り取ると、まるで丘陵のような築山。手前の植物はみな枯れていた。ハスか何かだろうか。

f:id:cantonponeys:20161213221518j:image85/1.8

 

カラーで撮ったらキレイだろうな、と思うが、モノクロでつまらない写真はカラーでもダメ。逆も一緒(断言)。
f:id:cantonponeys:20161213221611j:image50/1.4

 

滝に紅葉を狙うおじいちゃんカメラマンたち。いくつになっても写真が撮りたい。50年後、フィルムカメラが存在していてくれることを願う。

どんなカメラ使ってるのか見に行ったら、かけてるお金が半端じゃない。
f:id:cantonponeys:20161213221632j:image85/1.8

花嫁さん、撮影中。
f:id:cantonponeys:20161213221649j:image85/1.8 

 

ブロニカ EC-TL使いの方に遭遇した。「仲間」である。それが中古カメラ屋でよく見かける(話したこともある)オヤジさん。撮影に集中されているようだったので、声はかけずにおいた。

フィルム裏紙にFUJICHROMEと見えたからリバーサルだ。中判ポジ、やってみたい。

 

ざわ、ざわ。

モミジを探してください。
f:id:cantonponeys:20161213221712j:imageAF28mm f/1.8G

 

実は、明るい葉っぱが紅葉です。鮮やかな黄、赤でした。はい。
f:id:cantonponeys:20161213221802j:image50/1.4
お堂。え?水平出てないって?
f:id:cantonponeys:20161213221832j:image28/1.8

 

小径に入ると暗い。開放、最短。

岩に穿たれた穴は何だろう?
f:id:cantonponeys:20161213223603j:image85/1.8

 

f:id:cantonponeys:20161214041721j:image28/1.8
飯田橋駅まで歩いて帰った。
f:id:cantonponeys:20161213223527j:image28/1.8

 

現像はSPD1:1希釈、20℃ 7min

今回、はじめてこのフィルムを使ってみて、グレーが印象的と聞いていた通り、優しい写り。あと、少し黄身がかった感じ。私の定着不足、あるいはスキャナーのせいかも知れないが。

カラーと違いモノクロは現像液により様々な顔を見せてくれるので、一概に決めつけられないところがある。楽しみが広がるということだ。モノクロ初心者なので作例をupするのみにとどめておく。

 

ここではお見せできないけれど、友人たちを写したものを現像してみたら、肌の感じを滑らかに描写してくれていて、とても気に入っている。好きな一枚をPCの待受にしてしまったくらいだ。

Lomographyのフィルムは人物、それも近しい家族や友人を撮るのに最も優れているのかも知れない。

 

 

茶ではない。

 

満足です。

105mm DC Nikkor f2.0

中古で安くなっていたので購入。

 

 

Nikon 105mm f/2.0 D DC

Nikon 105mm f/2.0 D DC

 

 

元箱も説明書もついている。

「この度はニコン製品をお買い上げ下さり誠にありがとうございます」

ううむ。

資産が有り余っていれば、F6を新品で買ってフィルムカメラ事業を応援したいのだけど、残念ながらファインダースクリーンくらいしか新品購入してない。 

 

なぜコレが欲しくなったか。私は読み物が大好きなので、写真を撮っていない時は何かしら読んでいる。(目がかわいそう…)

ニコンの「私のニッコール」とか「千夜一夜物語」とか、現役フォトグラファー御用達のレンズや開発秘話などが満載。載るのはやはり、明るいレンズ。片っ端から読むので片っ端から欲しくなるのである。レンズの良いところ悪いところは、価格コムはじめ各種評価サイトで取り(撮り?)沙汰されているけど、自分に合うかどうかはトコトン使ってみないとわからない。電気屋の店内で撮ってみても、逆光時の性能とか、暗所でのピントの見やすさとか、ましてや自分のカメラとの相性なんて一切わからない。だからこそ一旦欲しくなると悩みが解けないのである。

 

 

さて、当レンズの紹介であるが、

MFレンズしか使って来なかったからF6にマウントしてレリーズ半押しした時の驚きが大きかった。でもMFはしやすい。リングが軽すぎることなくピント精度を確保できるのだ。最新の超音波モーター駆動のAF-Sレンズと比べると、フルタイムMFが不可能、モーター動作音がウルサイ等いくつかの点が気になる。

ファインダーを覗いただけで、キレイな絵にうっとりする。ピント面がクッキリだ。f2解放の描写は、オールド・ニッコールを思わせるシャープさと2線ボケが同居した、ほんわり感を楽しめる。ファインダー像が綺麗なのだ。

 

それでは実写作例に参ろう。

つけた感じは望遠ズーム並で「レンズの性能はデカさ、重さに正比例する」法則に間違いはないと実感。レンズ外装の縮緬加工が高級感あって素敵。

 

1/250 f4 
f:id:cantonponeys:20161007063521j:image

解放値が明るいので暗くても撮れる。次の写真はポジなので人物が暗く落ちている。

開放 1/125
f:id:cantonponeys:20161007063603j:image

開放 1/8

f:id:cantonponeys:20161007063618j:image

絞り、シャッタースピード、ピントに加えてDCでボケのコントロール、となると速射には向かないだろう。しかし、DCリングをゼロ地点に合わせればただの高性能な望遠だ。

こういう変わり玉があると、ポートレート撮影も楽しめる。DCリングをどのくらい回すと一番綺麗な写真になるか、モデルさんと一緒に探す。自分達の表現を探している実感があって楽しい。

 

でもこの玉、実はトンでもない代物だったのだ。

ポートレート② @代々木公園 - ニコノスの写真日記この記事の「ビバ、ボケ味」と書いた写真だが、よく見なくてもピントが合っていない。DCリングを後ボケ優先、f2地点まで回してAFで瞳にピントを決めたはずだったのに、このレンズで撮った写真が全てピンボケ。

 

急遽購入店に駆け込み、修理と相成ったがニコンの方で部品の在庫が無く、入荷次第取り換えますとの事。結局ひと月くらいかかってしまった。

 

写真をもっと上手く撮りたいと思ったら、単焦点レンズを勧められるだろう。

ポートレートを撮るには長めの玉がいいとされるが、105mmは85mm付近の中望遠と大して変わらないように見えて、まるで別物である。より望遠の効果が強いのだ。

スナップで使うと盗撮のようで気が引けるけれど、街撮りをするには気になったものの一部分を「切り取る」感覚が気持ちいい。

 

2017/01/4 作例追加

f:id:cantonponeys:20170104160728j:image

 
f:id:cantonponeys:20170104160848j:image蜘蛛が嫌いなヒト、ごめんなさい。(でも、このボケは唯一無二とおもいますよ)

 

あ、いいなと思うとやはり50mm付近の画角で撮りたいものが多いから、まだまだ修行が足りないのだろう。私の普段使いにはなりそうにない。

マンネリに陥った時、望遠単焦点で出かけると…あれ?狭い狭い!どうしよう?

と考えながら撮るため、いつものレンズに戻ったとき新鮮な気持ちで写真が撮れる。

とっても、ホッとする。

 

 

最新のAF-S 105/1.4Eは電磁絞りのため、機械絞り専用機、つまり各種フィルム一眼レフと一部のデジタルに装着しても絞りが連動しない。

本当に明るさを必要とするのはフィルムなのに、どうして現行のフラッグシップF6で使えないのか、ちょっと疑問を感じるが、ニコンがこの御時世に新品のフィルムカメラを用意してくれることを有難く思わねばならない。プロの人は不満に思ったりするのかな。

 

 

さて、修理から戻ってきたDCニッコールであったが、修理内容を見ると「前ピンを確認しましたが、製品の仕様上ピントの調整が出来ませんので、劣化部品のみの交換となります」

あちゃー…

MFしか使えないなら持っていても仕方がないので、早々に売ってしまった。

ちょっと勿体なかったか。

 

これでF6で常用するのは28,50,85に落ち着いた。ふう。

この3画角さえ使いこなすことが出来たら、もう無敵なんじゃなかろうか?

今は被写体に出会った時、どのレンズで撮ろうか迷ってしまう。頑張らねば。

露出計を選ぶ

機材
クラシックカメラと付き合っていく人間に必要なもの、それは何だろう。愛?忍耐?

 

否、露出計だ。

 

写真を撮るとき正確な露出計と、それを使いこなす知識があれば、まず失敗しない。

私の使ってきたのは古い入射光式で、露出が合っているかいつも心配だった。

偶然立ち寄ったカメラ屋で、ブロニカの望遠レンズを値切ろうとして失敗、店から出た直後に露出計を落として壊す、という罰が当たったとしか思えないアクシデントに見舞われているため、以来私は「サニーシックスティーン・ルール」で露出を合わせている。で、ものすごく不安。

 

「サニーシックスティーン」とは

──シャッタースピードを1/ISO感度にしたとき、

晴天=f16

明るい曇天=f11

曇天=f8

暗い曇天=f5.6

日陰、夕方=f4

 

天候に応じて絞りを上のようにすれば、だいたい露出が合っている、という便利なルールだ。

例えばISO400で曇りなら、1/500でf8。

明るく写したければ半段くらいupさせればいい。実際このルールでほとんど間違いなく写る。心配になって露出計を見ると、驚くほど一致しているのがスゴいところ。

実際これで撮って失敗した試しがない。 

 

入射?反射?…勘露出?

 

入射光式のいいところは、その空間の「標準露出」を即座に把握できる点。

+補正が必要な逆光や雪山など、光線に左右されず露出が求められるのだ。

しかし、入射光式は計測場所の露出しか求められないため、遠くの風景などの計測は苦手。そこは反射光式の出番となる。

反射光式は、被写体の色により相当露出が狂うので、白い服のときは+1段半補正、など慣れが必要。

ただ最近のカメラは、被写体の色情報も加味した測光を行うので一概にどれだけ補正すれば良いかわかりにくい部分はある。まあ、そこも慣れであろう。

 

次の露出計はどれにしようか迷っているので、迷いの道筋を記しておこうと思う。

調べればわかると思うが、単体露出計というものは高価だ。

 

SEKONIC 露出計 スタジオデラックスIII L-398A JG10

SEKONIC 露出計 スタジオデラックスIII L-398A JG10

 
セコニック 【並行輸入品】Sekonic L-208 Twin Mate Light Meter (Black/White)

セコニック 【並行輸入品】Sekonic L-208 Twin Mate Light Meter (Black/White)

 
SEKONIC 露出計 デジタルマスター L-758D JH30

SEKONIC 露出計 デジタルマスター L-758D JH30

 

 暴利だ、と言っているわけではない。

これらを買うお金でNikon F3単焦点2本くらい手に入ってしまうから、どうしても躊躇するわけだ。

 

対策①

・勘露出を鍛える

よく行く中古カメラ屋のコンタックス爺(私が今つけたアダ名、CONTAX ⅢaとBiogonが自慢のおじいさん)は、もう50年くらい露出計なしで撮っているから、どんな状況でも間違いなく写真を撮れるという。尊敬。

 

対策②

・中古の露出計を買う

露出計は中古でも割と数が出ているので、選択に困ることはない。問題は、光電素子(漢字変換しようとしたら"香典阻止"と出てきた。やめて、阻止しないで…香典前借りして新品買おうかな。)が劣化して本来の性能が発揮されない点。古すぎるものは注意だ。

 

対策③

TTL露出計つきのカメラで代用

Nikon FGやPentax MXなど軽い(←ここ大事!)カメラに、露出計が付いていない方と同じ画角の単焦点あるいはズームをマウントし、TTL測光で露出を求める。撮影時は2台のカメラをぶら下げて歩く。軽いデジイチでもいいな。

 

対策④

スマホのアプリで測る

AndroidでもAppleでも露出計のアプリが出ているので、いろいろインストールしてみて試すといい。精度はまあまあ。

高い単体露出計を買うのって、結局のところ「安心」を買っているのかもしれない。

 

だいたい露出で失敗する時は、前のカットでセットした絞りやシャッタースピードを変えないままシャッターチャンスに遭遇してしまった時。構図とピントに気を取られ、撮ってから「しまった!」と青くなるパターン。

やっぱりAEは便利。

 

もし買うとしたら、候補は3つ。

 

フォクトレンダー VCメーターII

 

VoightLander VCメーターII ブラック 640047

VoightLander VCメーターII ブラック 640047

 

[VC-Meter2

いかにもクラシックカメラに似合いそうなデザインだ。ホットシューに取り付け可能で、中央重点測光くらいの範囲で定常光を測るらしい。私のブロニカにはホットシューが無いため取り付けは不可能(ほぼ現存しない幻のアタッチメントを取り付ければ可能)だが、首からブラ下げることもできるようだ。

 

 

セコニック ツインメイト

 

 

SEKONIC 露出計 ツインメイト L-208 J110

SEKONIC 露出計 ツインメイト L-208 J110

 

[ツインメイト L-208:露出計・カラーメーター・照度計:株式会社セコニック

小型なのに入射/反射光式がワンタッチで切り替えできる。こういう指針式では、アナログ時計のように直感的な読みができるから嬉しい。欠点は暗すぎるとき、f1.4で2秒露光みたいな時に精度が不安なところ。

これもホットシューに付く。

 

 

・セコニック フラッシュメイト

 

セコニック 露出計 フラッシュメイト L-308S L-308S 並行輸入品

セコニック 露出計 フラッシュメイト L-308S L-308S 並行輸入品

 

フラッシュメイト L-308S:露出計・カラーメーター・照度計:株式会社セコニック

これを買っとけば精度としては間違いないかな。入射/反射光式で測光でき、名前の通りストロボを炊いたときの露出もわかる。

ストロボを多用する私としては、とても便利。

よし、これにしよう。

大陸絞りのライカではちょっと苦労するだろうな。まあ、デジタルにも使えるからイイとしよう。

 

カメラと露出計を下げていると、通りすがりのオジ様に「お、写真学生か?」と訊かれて、違うと答えても信じてもらえないことがある。そうして声を掛けてくれる人が、お名前を伺うとけっこうスゴい方だったりする。

楽しい。

 

 

今日の一枚

Leica  DⅢ+Summitar50/2.0 Konica Centuria Super200

フィルムスキャン後モノクロに変換


f:id:cantonponeys:20161115043434j:image

 

ズミタールはフードをつけても逆光だと著しく画質が低下するので、空が飛ばない程度にコントラストを高めモノクロ処理してみた。

フィルム写真が気になりはじめた人へ

フィルム

デジタルは画素数においてカラーネガ(135フィルム)を追い越した、と言われて久しい。でも、デジタル写真がフィルム写真より美しいか、というと必ずしもそうではない。

私は両者を全く別物と考えている。

ちょっと言わせてもらうと、フィルムの方が奥行きある写真を作ってくれると思ってる。

 

ポジフィルムはいつもゾクゾクさせてくれる。いつか、2段増感したポジで室内ポートレート撮りたい。

 Nikon F6+Ai55/2.8s Provia400X
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Ai35/1.4s
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モノクロも素敵。色彩を捨てることで得るものは多い。

Leica DⅡ+Summitar50/2.0 APX400
f:id:cantonponeys:20161104073239j:image
f:id:cantonponeys:20161104073300j:image

 

最も一般的なカラーネガでも。

Nikon F6+Ai50/1.4 C200
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Nikon F3+Ai35/1.4s PRO400H
f:id:cantonponeys:20161104073727j:image

フィルムにあなたは何を求めるだろうか。

現像を待つ楽しみ?発色?ノスタルジー?

理由は何でもいい。

 

もし使ったことのない人は、いちどどんなものか見てみよう。lomographyのページフィルム · Lomographyは、様々なフィルムを「ロモグラファー」たちが撮った膨大な作例で溢れている。SUPERIA、Portra、fomapan、期限切れフィルムなんかもある。一度見たらフィルムで撮ってみたくなるだろう。きっと。

 

Adox color implosionみたいに色のバランスをわざと崩すフィルムもあるから、正当な写真表現ではないと批判されることもあるが、「おいらの写真どうなっちゃうの…?」なスリルも悪くない。自分は使わないけど。

 

フィルムカメラの歴史は、ご存知のようにデジタルより100年くらい長い。

文字通り名機も、迷機も存在する。昔は家一軒建つくらい高価だったライカも圧倒的に安く手に入る。高度成長期にしのぎを削ったフラッグシップたちもそう。我々は古今東西のカメラをよりどりみどりなのだ。幸い日本に住んでいれば、世界一品揃え豊富な中古カメラ業界が門を開いている。ベスト版、中判、大判、ポラロイドなど、夢が広がるではないか。

 

私は今までハーフ判、135mm(フルサイズ)、中判で撮ってきた。直感で「買い」と思った時を除いて購入の前には予備知識を蓄え、相場を頭に叩き込んでいる。これは絶対に損したくないからであるが、私は結構この下調べを楽しんでいたりするのだ。買い物というのはウキウキする。

フィルムカメラはおろか、初めてカメラを買う人もいるだろう。そういう人は恥ずかしがらずに聞けばいい。忙しくなければ相談に乗ってくれる、話していて楽しい店員さんから買うといい。

 

フィルムの良さとして、カメラさえあれば気軽にプリントが楽しめることを挙げておこう。

デジタルなら高いカメラにRAW編集アプリのため15万円くらいするPCと正確にキャリブレート(色調整)された5万円くらいするモニターを用いて現像し、色の正しく出るプリンターこれも10万は見ないと…と初期投資が半端ないけれど、フィルムなら撮影済みフィルムをお店に持っていくだけ。特にこだわらなければ同時プリントでOK。枚数撮らない人なら、デジタルより完成度の高い写真がデジタルより安くできると思う。

こだわりたい人は、プロラボに細かい指示を出して手焼き(アナログ銀塩プリント)してもらい、作品にすることもできる。

フィルムスキャンでもいい。

私はスキャンが未だに下手…

 

デジタルの良さはモチロン認めるし、私も一台持っている。撮ったものをすぐ確認、シェアできるのは確かに便利だし、フォトショップで大幅に色を変えられたりするのは魅力だ。

でも、ちょっと待った。
新発売レンズの等倍画像見てあら探しとか、オーバースペックのデジタルに古いレンズを付けて評論する前に、フィルムで撮ってみなさいって。写真の勉強になるし、解像度で勝負するより何倍も楽しいから。そのレンズの空気感を楽しめるから。

ほら、扉はすぐそこ。

 

Bronica S2+Nikkor-P75/2.8 Portra400
f:id:cantonponeys:20161104075510j:image

写真家 荒木経惟さんに学ぶ

希代の天才アラーキーこと写真家、荒木経惟───独特の風貌に自ら「写狂老人」と名乗り、ポートレートを中心にスナップ、風景(つまり全て)を撮影。かなりの多作で知られ、国内外で人気が高い。

 

以前はアラーキー、と聞くとヌードを連想するだけだった。私がよく行くアート・建築専門の古書店では『墨東エロス』その他、彼の著作が並んでいる。表紙を開くと、女。蛇、紐。

気になるけど、立ち読みするには気が引けるんだよな…で終わっていた。

 

墨東エロス

墨東エロス

 

 

中版を探しているとき、「ペンタックス6×7 写真家」で検索をかけ、荒木経惟さんがヒットした。

どうやって撮るんだろう、とYouTubeで調べたところ…スタジオで撮影する荒木さんが。

「いいね!バチャコン!グリグリッ(←フィルム巻き上げ音)、もうちょっと首こう~バチャン!グリッ、そうそう!グーだ!バチャン!グリッ…」

なんだこれは!

鳴り止まぬけたたましいシャッター音、荒木さんの声が飛ぶ。フィルムを替える間は別のカメラで撮る、撮る、撮る!その様子はまるで格闘技のよう。全部文字に起こしたらすごいことになった。

でもでも、超カッコいいよぉ〜 迷いがなくて素敵。もう全部撮っちゃうんだね。

3時間の撮影で120フィルム(中判10枚撮り)50本撮る、という。わお…

 

 

街のスナップでもバシバシ撮る。

 息をするように写真を撮る。彼を神格化したいわけではないけれど、その表現欲には鬼気迫るものがある。「毎日が事件、だから写真を撮らずにはいられない」そうだ。

 

 

曰く写真は「ガラス窓」。

ガラス越しに撮ろうとすると自分も映り込んでしまうように、画面に自分がいなくても、何を撮っても、後でプリントを見た時、その時の記憶が鮮明に浮かんでくる…こんな経験ないだろうか?

だからどんな写真も「私写真」で、その時の自己と被写体の時を切り取っている。

 

センチメンタルな旅

センチメンタルな旅

 

 

自費出版時代の作品「センチメンタルな旅」は、自らの新婚旅行が題材となっている。現代では新婚旅行にカメラを持っていくカップルは多いだろうから、ある意味普遍的なテーマと言えよう。しかし人生の節目である自分の新婚旅行を撮っただけで「私写真」と名付けるのではない。

 

 

彼はこう語る。「表現ってよくいうけど、アタシの写真はアタシ自身の記録であって、見た人がいろんな解釈をするだけなんだよ…写真より文章の方がよく伝わるね。ウン。写真ってのはやっぱり曖昧だな、あはは」

芸術というものの核心を突いているな、と思うこの言葉。ちょっと寂しい話だけど、作品を理解しうるのは製作者だけなんだ。

 

それでも、私は荒木さんの写真に対する思いを知って、撮影に対する気持ちがぐんと軽くなった。

自分の記録なんだから、何を撮ってもいいんだ。

被写体を見て、写真になるかどうか品定めして、難しい顔して写真を撮るなんて馬鹿げてる。楽しく撮ればそれでいいんだ。

これからは「いいな」と感じたもの全部、撮ってしまおう。

 

ポートレート写真でも名高い彼は、写真家はシャッターを押しているだけで、本当の表現者は被写体なんだ、と言う。被写体の魅力とか、内面をどれだけ引き出すかが写真家の仕事…

いいこと言うね、ホント。雑誌 SWITCHで、今熱い女優がアルマーニを纏いアラーキーが撮る、という企画「女優礼賛」がある。ここには掲載できないが、彼が撮るとホントウに「事件」なのだ。ご一読あれ。

※ヘアメイクアーティスト、Rie Shiraishiさんのページに少し出ていました。Hair & Make Up Artist Rie-SWITCH 女優礼讃 photo 荒木经惟

 

 

今日のスナップ 荒木のマネは誰もできない。

 

 

 

Leica IID+Summitar 1:2/50mm Agfa APX400

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とりあえず、フィルム代を稼がねば…

 

 

※参考文献(すべて動画ですが)

araki nobuyoshi - interview 2004 Fr - YouTube

豊田市美術館 「荒木経惟 往生写集―顔・空景・道」展 荒木経惟 オープニング・トーク 2014年6月29日まで開催 - YouTube

荒木経惟X 草間彌生 - YouTube

NOBUYOSHI ARAKI - YouTube