f1.2の破壊力!
私のオールドレンズ遍歴No.2
Nikon f1.2
Nikkor-S-C とAiのモデルを使ったことがある。
S-Cのほうはヤフオクでジャンクとして買ったのであるが、絞りが動かない。光学系は問題なさそうだったが、部品が欠落していたようで、直そうにも直せず。利益ナシで売り事なきを得た。
Aiもヤフオク。
こちらも訳アリで。レンズを開けて清掃したら超キレイになったので、荻窪から吉祥寺まで撮影歩行。
iso100 1/4000 f1.4 ひどい周辺減光。
iso100 1/250 f2.8くらい。
iso100 1/60 f2.8
夕方、解放で逆光。
多少色のノリは悪いが、ほわっと浮く感じの描写は嫌いじゃない。
伝説の非球面Noct-Nikkor58/1.2にあるように、f1.2という世界一の明るさによりNoct(夜)でも写る。開発当時のフィルムだとせいぜいiso100か200。夜のシャッタースピードは切実だ。
解放、シャッター1/4。構図、ピント良し。ミラーアップせよ。ブレテナイ、ブレテナイ。スチャッ…(Voigtlander Bessaのようなシャッター音)…ふう。
デジタルはいくらでも感度上げて撮れるから、こういう苦労はない。むしろしない方がいいかも。1/4なんてフィルムだからできる芸当。デジだと1/焦点距離でもブレが恐いもん。
露出の事ばかり考えてると、シャッターチャンスを逃すことにもなる。
f値の小さいレンズがドンドン開発されたのは、太平洋戦争の影響が大きい。敵の観測、記録用に明るいレンズを軍が欲したのだ。できたのがコレ。
✴トプコン 5cm f0.7✴
昭和10年代にこんなものが存在していたなんてつくづく戦争のエネルギーは恐ろしい。
しかし一眼レフ時代になって、バックフォーカスが確保できなくなるとf値競争は振り出しに戻った。
中一光学という中華系の会社がフルサイズ一眼用にf0.95(←世界最速)というレンズを出している。描写も許せる程度らしい。
【日本国内正規品】中一光学│ZHONG YI OPTICS 単焦点レンズ SPEEDMASTER 35mm F0.95 II (キャノンEF-Mマウント)
- 出版社/メーカー: 中一光学│ZHONG YI OPTICS
- メディア: エレクトロニクス
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ちょっと使ってみたいかも。
f0.95の後にコレを持ってくると見事に霞むだろう。ああ…f値に目が眩む。
結局重すぎて売ってしまったけれど、今も現行MFラインナップに残されているということは、間違いなくいいレンズ。
私からのアドバイスだが、できるだけ安い新品を買おう。あの中古相場は不当だ。
機材紹介
機材紹介
ボディ
Leica DⅡ
Sony α7
レンズ
・Ai35mm/f1.4S
・Ai50mm/f1.4S
・Ai55mm/f2.8s Micro
・New Nikkor 85mm/f1.8 Ai改
・color-skopar 35mm/f2.8
・Leits Summitar 5cm/f2
・Leits Elmar 9cm f4
スピードライト
Sony hvl-f43M
以上。
レンズを取っ替え引っ替えしていた時期もあったが、どうにかここまで収拾がついた感じ。M42、α7ユーザーなら一本は使うよね…?
FEマウントのズームはアリかな、と思うけど使いこなせる自信がない。根本好伸さんみたいに寄って引いてしたいけど。
F3が壊れたらDfを買う。ライカが壊れたらOHに出す。
HAKUBAのドライボックスにモバイルドライを入れている。防湿庫はあったらいいなと思うけれど、カビが生えたりして困ったことは一度もない。
今はとにかく単焦点を練習。
次回以降、今までに使った思い入れのあるレンズを挙げていこう。
マグニファイヤー。
AF?MF?
高校の部室でMF一眼を発掘して、使ってみたらカメラにハマった。
今ではピントを外すことも少なくなった。
AFが無くて困るのは、人に撮ってもらうとき。露出とピントを合わせて「この位置から撮って」とカメラを渡すのだが、例えばiso400で室内だと、シャッタースピードを稼ぐために絞りを開けなければならない。年配の方なら心配いらないが、MFなんて触ったこともない人にf2.8なんてシビアなピント合わせは無理に等しい。撮った写真がボケてたり、ブレてたりしたら、撮ってくれた人にも申し訳ない。
こういう所はスマホのカメラに到底敵わない……あ、スマホで撮ってもらえばいいのか!
正直、AFが嫌いだ。
機械に「察する」能力は無い。あったらあったで面倒だろうが、 察してくれないことにイライラするのはもっと面倒だ。
ヨドバシでNikonD5を触らせてもらったけれど、とても快感だった。これさえあればモデルさんに「全速力で向こうから走ってきて」と指示を出しても、ケーキのロウソクを吹き消す時も、子供のクシャミだって全部OKショットだ。ハイスペックに圧巻。
それでも、MFならではの利点はあると思うのだ。リストアップしてみよう。
- どこにピントを置くかで写真は変わる。ファインダー内で遊びながら絵を作れること。
- 機械を操作する楽しさ。
- 「撮影」という一連の動作を身につける訓練になる。
このくらいか。
- MF専用レンズはとにかくカッコいい!
これも入れたい人、いるよね?
つまらないコダワリで写真をダメにしたとき、とても悩む。以前こんなことがあった。
黄色い花の群落の後ろを黄色い電車が走る風景。なかの一輪にいたカマキリにピントを置いた。電車もそう頻繁に通るわけではないから置きピンで待ち、シャッターを切った。撮ったのは一枚。
現像してみたらちょっと前ピン。カマキリもボケて茎のように。逃げてしまっていたのかと思った程だ。
自分にMFは無理だ…と落ち込んだ。
怒涛の勢いでヨドバシに駆け込み、買ったのがコレ。
自分の過ちを機械のせいにするなよ、と怒らないで欲しい。これは本当に快適なのだ。
威力を発揮するのは先に挙げたようなマクロ、望遠、暗所など。まつ毛ピントだって楽々。これが新品で4000円しない。Fマウントの全ての一眼に付く(要アダプター機種もアリ)ので、デジに買い換えても使える。中古なら1500円くらいの相場だが、この差ならケチって「チリ、クモリアリ」を買う意味なんてない。
ミラーレスでオールドレンズを使うとき、EVFの拡大機能を使う人は多いだろう。ファインダー内で選択範囲の拡大表示をして、ピントを追い込むのだ。
DG-2の場合、2倍に拡大されたファインダー中央部が見える。使わない時は上か斜めにハネ上げればよい。
技術的な面ができていれば、あとは何でもいいと思う。ブレさせても、レトロにしたくてわざとオーバーで撮っても、自分の意図による表現なら問題ないと思う。でも、それができるようになるまでには何度も失敗を経験しなければならない。
今日撮った写真が、明日のためになれば嬉しい。
Summitar用フード
新宿高島屋クラシックカメラ博 2016!
クラカメ博に行ってきた。
F・Lマウントしか見ない!と心を決めていたが、あるわあるわ、面白い物がゴロゴロ…
親指の先ほどの豆カメラとか、70年代のポラロイド、ライフル銃みたいな900㎜(ジャンクで500円、盛大に曇っていたので断念)。
豆カメラ。
戦前に大流行したらしい。これで写真が撮れたら多分、感動のあまり涙が出る。肝心のフィルムはまだ売っているのか?
…無いようだ。マニアはデッドストック品をコツコツ集めては撮っているようだ。脱帽。
ニコンF、F2を自由に触っていいブースがあって、ファインダーを覗いたらどっちもF3とそんなに変わらない。ただ、ファインダーから覗いた値札は凄かった。
三角ペンタ部と全速機械式シャッター。いいなあ。私はメカメカしいものに弱いんだ。「必要最低限」にも弱い。「最大限」の人間だから最低限に惹かれる。カメラは哲学だ。
ズミター5cm/f2(L 初期型)のフードを探そう。
事前調査不足で、エルマーのズームフードが付くだろうと勘違いしていた。9cmエルマーは持ってるから丁度いいかも?なんて。
ライカのアクセサリーが豊富なブースへ行くと、ズミターに付くズームフードは存在せず、前期型用の角形フードが必要だという。私のズミターが「前期型」ということも教えてもらった。初耳。
不運にも在庫がない…すると店のおじさんが「一緒に回って探してやるよ」と一言。結局どこにも在庫がなく、新宿近辺で探すことに。おじさん、ありがとう。
西口方面には委託販売専門のお店が二軒ある。中古カメラboxさん、中古カメラ市場さん。昔使っていた方の持ち込みが多いので、必然的にアクセサリー類も豊富。両方まわって安い方で買うことに。相場は~7000円。
出て来たのがコレ。レトロですね………⁉
ライカ様に醜い、なんて言えない。まあ、ちょっと大きさが気になる。
店にある合いそうなフードを片っ端から付けさせてもらった。こういう時は店のおじさんに面識がある方が楽だ。候補に残ったのがトプコンの50㎜用と純正のPLフード↓
LEICA ライカ 偏光(PL)フィルター付フード 13352(POOTR)
トプコンのは安いけどデカかった。
純正のは少々値が張るがPLがなければ最高。
これ、PLフィルターが"付属"ではなくガッチリと嵌まっている。C-PLみたく回るのは嬉しい工夫だが、今はフィルターを外したい。何とか取れないかどうか見ていたら、いくつか在庫があるうちの一番安いやつはフィルター面にヒビ。PLとしては使い物にならない。しめた!と購入。早速フィルターを取り除き、ケラレもなく使っている。傷モノということで、文化遺産も毀損せずに済んだ。ふう。
まとめ
- わからなかったら、店員さんと一緒に探そう。
- ノンコート・モノコートのオールドレンズにフードは必須。
- できれば見て買おう。
- 中古探しは疲れる。熱中症に注意!
では。
なにで撮る?
なにで撮る?
撮影に出掛けるとき。
とりあえず持って行くとき。
ジャンクを漁りに行くとき。
カメラが何かは重要だ。
1台しか持たない、必要性を感じないという人はそれでいいと思う。カッコいい。
「世界ふしぎ発見!」坂本三佳さんの個展を見てきた。https://fotopus.com/event_campaign/showroomgallery/detail/c/109
被写体経験のある山岸伸先生のアドバイスから、デジタルのOLYMPUS PENで写真を撮りはじめたという。
光とか、構図とか細かいことは考えず、または考える時間がなく(三佳さん談)ただ撮った写真が、こんなにも人の目を引くものなのか。彼女の「冒険写真」は私をそこへ連れていく。
機材に通じることは、写真を撮りやすくすることだ。いつものレンズ、いつものファインダー、いつものカタチ。
取っ替え引っ替えの慣れない機材では得難い感覚があると思う。
でも、こんなレンズが、ボディが、ストロボがあれば、あの人みたいに撮れるかも…という欲が出てくる。「レンズ沼」と検索して「これは無いわ~」と呟いていた頃が懐かしい。結果、3台のボディに7本のレンズを常用している。2台のフィルムと何でも屋のα7。いつか機材紹介しようと思う。
一眼レフは持ち歩きに不便だけど正確無比。小さいのはカワイイけど寄れない。デジタルは操作難しいけど万能。
みんなちがって、みんないい。
写真を撮るとき、カメラが何かは重要だ。
学生時代、大好きな文房具を使えばドンドン勉強ができる気がした人は多いだろう。
「これで撮りたい」
どう撮るかは別として、とにかくカメラを持ち出す動機になりうる。カメラがなければ写真が撮れない。
だから、自分がずっと一緒にいられるカメラがいい。そんなカメラを見つけられた人は幸運である。
写真を撮る
撮る?
小さい頃から、カメラというものに憧れを抱いていた。
林間学校へ行くとき母に渡された「写ルンです」のシャッターを切るたび興奮するような子供だった。
FUJIFILM レンズ付フイルム フジカラー 写ルンです 防水タイプ 27枚撮り LF N-WP3 27SH 1
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これこれ。どこでも撮れるやつ。
なんだか勿体なくて、いつも2,3枚余らせていた。そこは今でも一緒。モデルさんと歩いても1日2本(72枚)撮ることは珍しい。
…撮らない方が勿体ない?
いつも、だいたい以下の流れで写真を撮っている。
- カメラの設定(シャッター,絞り)はしておく
- 被写体を見つける
- 観察して構図を決める
- シヤッターを切る or やっぱり撮るのをやめる
私の場合、シャッターを切る割合が少なすぎるのだ。1/10。デジタルだともう少し多い。
後になって見返して、「何が撮りたかったんだ…?」っていう写真はフィルム、デジタルどちらで撮っても一定数出てくる。
でも、何を撮りたかったかは自分で覚えている。
例えばコレ。
Sony α7 +SMC Takumar55/1.8 ×
Olympus Wide Converter0.8
中野フジヤのジャンク館でワンコインのワイコンを買って、さっそく装着。夕日が電車に当たっていい感じ!と思いきや…何を撮りたかったかは本人しか分からない。
駄目だ。
写真は記録。
見た人が何を感じるかが全てだから、肩肘張って、いい写真ができるとは到底思えないけれど、表現者たるカメラマンは撮影から現像、プリントまで、自分の想いを焼き込むべきだと思う。
モデルの視線が素敵、とか、ベンツの黒を表現したい、とかでいい。
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馬鹿にする人がいるけど、覆い焼きなんかは昔もやってた。最低限の作業で写真がキレイになるなら問題ない。いじり過ぎは倫理的な問題以前に不自然。
私はパソコンが旧いので使えない。
いつか買うけど、↑と↓で迷い中。
多機能で一年ごと買い換えor限定機能で長期使用
まずデスクトップPCか…
アナログで全てをこなせるように(自家現像・プリント)なってからデジタルに行きたいというのがある。そこは意地。同時プリントに出して、フツーに綺麗になって帰ってくる自動修正でなく、自分でできるようになったら、何か変わるはず。そう思いたい。
とりあえず今日も写真を撮る。
ではまた。